ここ1,2ヶ月、メガバンクが店舗と人員をリストラするという記事が紙面を賑わしている。
今更という感じがする。先日、ベトナム出張に行った折に、現地の大手銀行の本店と支店を見学させて頂いたが、日本の銀行の方が既に遅れてしまっているような印象を受けた。システム面や人材教育においても、ベトナムは今まで発展途上だったので、ここ3年〜5年で、一足飛びで最新式のものを取り入れいてる。日本の銀行は組織が大きくて、意思決定が遅く、頭取をはじめ役員がサラリーマンなので、自分が役員の間は粗相をしないように自己保身に走る。そんな銀行が変われるわけがないと私は思う。
銀行は、大正から昭和初期の時代のように、オーナー経営者が経営するべきだと思う。例えば、日本電産の永守さんがオーナーとして銀行経営をしたら、銀行は一気に良くなり、成長企業に変貌するだろうし、日本経済が更なる成長期に入る可能性もある。
いずれにせよ、銀行はお金という経済の血液を循環させるという大きな役目があるにも関わらず、いまはそれが出来ていないので、リストラしか打てる手がないのである。銀行側からすると、優良な貸出先がないと言うが、担保がある堅い企業か、業績が安定した企業にしかお金を貸さない。本来、銀行は海のモノとも山のモノともわからないベンチャー企業にお金を貸して、ベンチャー企業とともに成長していくのが役割ではなかったのだろうか?
加えて、時代の流れが銀行の存在自体を揺るがしていることも大きい。
インターネットの普及により、お金の概念が変わりつつあるのではないだろうか?仮想通貨やキャッシュレス社会、そして、シェリングエコノミーが本格的に普及してくると、たくさんのお金が必要無くなってくる。
当然、そうなると、ローンも必要無くなる。家は賃貸で、車もシェアで、使わなくなったものはヤフオクやメルカリで売って、現金化する。フリーランスの自営業者はスタバやシェアオフィスを事務所代わりにする人が多い。そうすると、広いオフィスも必要なくなる。事務所という場所も限られた業種でしか必要無くなってくるのかもしれない。そうすると、設備にお金がかからないので、資金調達も最小限で済む。
今後、昔のように物々交換や役務交換がメインになるとは考えられないが、今の若い人は所有ということにこだわらない世代のようだ。
インターネット、スマホ、仮想通貨の登場が、ビジネスモデルの根本的な変化を迫っている。
銀行という存在は、これからの社会に必要なのだろうか?